現代社会の「魔素」が見えるように
3/20/2024
半導体とは?なぜ重要なのか?
A Blog Entry on Bayesian Computation by an Applied Mathematician
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世界の半導体出荷額は直近 10 年で2倍になっている
このような半導体では,熱や光,また外部電磁場などにより価電子が励起され,伝導帯に移る.この電子に加えて,価電子帯に生じた正孔も導電性に寄与する.1 この 正孔 (hole) を擬似的に粒子と扱い,正孔の波動方程式を議論したのが (Heisenberg, 1931) である.
(Faraday, 1833) は,通常金属では温度の上昇と共に電気抵抗が増すが,硫化銀 Ag2S を初めとしたいくつかの物質では逆に電気抵抗が減少することを報告している.
(Braun, 1874) は 方鉛鉱 PbS に電流を流そうとしても,単一方向にしか電流が流れない整流作用を示すことを発見し,1 その後20世紀に入るとラジオに応用された.これが人類が初めて出会った半導体デバイスだったと言える (Sze and Lee, 2012, p. 1).2
Braun はその後ブラウン管を発明し,こちらの業績により 1909 年にノーベル物理学賞を受賞する.
半導体素子には,トランジスタやダイオードなどがある.これらを配線によって相互接続したものが IC チップである.IC チップはシリコンのインゴットを円板状に切り出した ウエハ (wafer) 上に構築する.IC チップは平面的な印象を受けるが,実際は層に分けて構成されている,高度に立体的な構造物である.
一つのウエハから多数のチップが作成され,その各単位を ダイ (die) ともいう.
しかし,普段我々が目にする IC チップ は パッケージ されたもの,で.IC チップそのもの(ダイそのもの)を目にすることはない.
32nm などというときは,ダイの大きさではなく,ダイ上の最小のトランジスタのサイズをいう.1
まず回路を設計し,原版(マスター)を作る.これを フォトマスク (photomask) または レティクル (reticle) という.
これをウエハに転写するには,フォトリソグラフィ (Photolithography) を用いる.シリコンウエハの形成は,Czochralski 法 (Czochralski, 1918) による.1
リソグラフィ自体は 1798 年からあり,Niépce が 歴青 が感光剤の役割を果たすことを発見し,カメラの発明と同時に発見された.
エッチングに耐性のある感光剤を使えば,半導体デバイスの製造に応用できると気づいたのは (Andrus, 1957) である.この技術は半導体製造コストの 35 %を占めており,半導体市場の急成長はほとんどこの技術の進歩と両輪であると言う者も多い.1
シリコン表面に酸化被膜を形成することで不純物原子の移動を阻止できることは (Frosch and Derick, 1957) が発見した.
以上の技術を用いて,最初の IC は Texas Instruments の Jack Kilby によって作られた.
Jack Kilby はその後 2000 年にノーベル物理学賞を受賞する.
Fairchild Semiconductor の Robert Noyce によって作られた.
Robert Noyce はその後 Gordon Moore と Intel も創業し,the Mayor of Silicon Valley と呼ばれる.
リトグラフによりアルミニウムの配線を形成
Planar Process (Hoerni, 1960) (現在主流の製法)で製造
1つのシリコン基盤上に作った
→ monolithic で大量生産が可能
1961 年から 1965 年は,NASA の Appolo 計画からの特需もあり,半導体産業は大きく成長した.
技術は揃った.実際に,どのように半導体チップを製造するか?