私,司馬博文は総合研究大学院大学5年一貫博士課程(統計科学コース)2年で,統計計算法,特にモンテカルロ法を専門に研究しています.
モンテカルロ法は従来から計算物理学やベイズ統計学で必須のシミュレーションツールであると同時に,現代の機械学習でも重要なサブルーチンとなっています.
そこで私はより効率的で汎用的な統計計算アルゴリズムを開発することで,ベイズ統計学や機械学習の応用範囲を広げることを目指しています.
PDMPFlux.jl や YUIMA などのパッケージ開発,ヘルスケア・ものづくり企業へのデータ解析コンサルティングも行っています.
計算機を通じたシミュレーションが,数学・自然・社会をよく知るために普遍的に使えるツールであることが大変面白く,私の研究の原動力です.
研究
統計数理研究所 鎌谷研吾 先生と 矢野恵佑 先生の下で,モンテカルロ法を研究しています.特にマルコフ連鎖モンテカルロ法 (MCMC) や逐次モンテカルロ法 (SMC) など,ベイズ推論を実現するアルゴリズムを専門としています.
確率過程の収束を確率測度の空間 \(\mathcal{P}(E)\) 上の幾何と関連付けて議論することで,アルゴリズムの挙動を分析する数理的な枠組みの構築を目指しています.
また 連続時間 MCMC を用いた事後分布サンプリングのための Julia パッケージ PDMPFlux.jl や,確率過程の統計推測のための R パッケージ YUIMA の開発にも取り組んでおり,ベイズ統計と機械学習の応用に広く関心があります.
キーワード
- モンテカルロ計算
MCMC,SMC,PDMP などのシミュレーション技術. - 統計モデリング
政治学・疫学・惑星地球科学などへの応用. - ベイズ機械学習
ベイジアンニューラルネットワーク・ノンパラメトリクス・カーネル法.
経歴
データサイエンティスト
2024.9 – 現在.株式会社プリメディカ
連携研究員
2023.4 – 現在.東京大学先端科学技術研究センター
学位
2028.3 博士(統計科学)(見込み)
総合研究大学院大学.指導教員:鎌谷研吾,矢野恵佑.
2023.3 学士(理学)
東京大学理学部数学科.指導教員:吉田朋広.